タントラ仏教の基本−密教総説

ツォンカパ大師の直弟子として名高いケートゥプ・ジェが説いた『密教総説(ギューデ・チーナム)』を読みながら、チベット密教の枠組を基本から体系的に学びます。

この『ギューデ・チーナム』は、所作・行・瑜伽・無上瑜伽という四部タントラを概説した内容であるため、ツォンカパ大師の『真言道次第広論(ガクリム・チェンモ)』の要約と一般に考えられていますが、必ずしもそればかりでは ありません。というのは、『ガクリム・チェンモ』が密教の実修次第に焦点を当てた解説であるのに対し、『ギューデ・チーナム』はより広い視野から密教を概観しています。

例えば、「様々な本尊がどの部族 に該当し、その行法がどのようなタントラに説かれているか」とか、「釈尊の成仏と密教の行法がどう関係し、 四部タントラを釈尊がどのように説示したか」といった課題に関して、この『ギューデ・チーナム』では大変明確に解説しています。 こうした知識は、私たちが自信を持って密教を実践するために、欠かせないものだといえるでしょう。

この秋からは、無上瑜伽タントラの灌頂について考察してゆきます。

担当 クンチョック・シタル
会場 東京センター
受講料 36,000円/6箇月
日時 火曜 午後6時30分〜8時 10月26日開講 6箇月コース(H23.3月末まで)