「曼荼羅(マンダラ)」とは、私たちが住む宇宙の全体であり、また宇宙のあらゆる生き物を仏が救済するプロセスを密教的に表現したものです。そして修行者は、これを仏や菩薩の集う宮殿としてイメージし、瞑想を展開してゆきます。このイメージを、具体的な形に表わしたものが、密教美術としての曼荼羅です。曼荼羅は、壁画や掛軸(タンカ)など様々な手法で表現されますが、インドやチベットの伝統では、土壇に彩色した砂を盛って描くのが最も正式とされています。
今回は、日本に於けるチベット仏教実践の中心地となっているポタラ・カレッジ東京センターで、実際にこの砂曼荼羅を作ります。精緻を極める作壇の技、傍らで行じられる密教儀式など、余すところなくつぶさに拝観できます。宇宙の生成、そして仏国土が展開するプロセスを、聖なる空間で心ゆくまで感じとってください。
製 作 :デプン寺ロセルリン学堂チベット密教芸術団 日 時 :平成11年5月19日(水)〜23日(日) 期間中正午〜午後7時オープン 会 場 :ポタラカレッジ東京センター