2012年秋の密教伝授

ナムギェル寺前僧院長チャト・リンポチェ師による密教伝授
チベット密教の伝授
 
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このたびチベット仏教普及協会(ポタラ・カレッジ)では、ダライ・ラマ法王直属の本山ナムギェル寺で僧院長を務められた高僧チャト・リンポチェ師をお招きし、平成 24年10月3日から14日にかけて、密教の伝授を授けていただくことになりました。

チャト・リンポチェ師は、四部タントラの全てに精通した事相家として、ダライ・ラマ法王猊下からも厚い信頼を受けている大阿闍梨です。

今回の伝授では、比較的一般向けの灌頂として、「不動明王の大灌頂」や「金剛薩父母尊の許可灌頂」、「金剛摧破の許可灌頂」を厳修します。 法話・講義形式のものでは、「前行御法話」や「ナーガールジュナ『出世間賛』の講伝」があります。

2012年10月3日(水)夜 前行御法話
2012年10月4日(木)夜 金剛薩父母尊の許可灌頂
2012年10月10日(水) PM ナーガールジュナ『出世間賛』の講伝
2012年10月11日(木)朝 金剛摧破の許可灌頂
2012年10月13日(土)・14日(日)PM 不動明王の大灌頂

前行御法話

【一般向の内容です】
日時
2012年10月3日(水)午後6時30分〜8時30分

受法費
受法費:正会員・賛助会員3,000円/準会員3,500円/一般4,000円

内容
密教の伝授を受けて修行するためには、その基盤として仏教一般と大乗仏教をよく学び、正しく理解し、そのうえで堅固な信心と殊勝な動機を確立しなければいけません。その眼目となるのが、「生きとし生けるもの全てのため、速やかに仏陀の覚りを得たい」と誓願して修行に入る心、つまり菩提心です。この菩提心を発して育むためには、利己的な心の在り方を、菩薩の利他心へ転換してゆく必要があります。 信心をもとに精神集中して「前行御法話」を聴聞し、大阿闍梨の加持力を伴ってその内容を受持すれば、密教の伝授を受けるのに心の状態を速やかに実現できるでしょう。
※ 灌頂を受法する方は、なるべくこの御法話を聴聞してください。 また、灌頂等を受けない方でも、御法話だけ参加することができます。

会場
チベット仏教普及協会<ポタラ・カレッジ>東京センター

金剛薩父母尊の許可灌頂

【一般向の内容です】
日時
2012年10月4日(木)午後6時30分〜8時30分

受法費
受法費:正会員・賛助会員9,000円/準会員10,000円/一般12,000円

内容
金剛薩は、密教の根本仏で、また密教の菩薩の上首と位置づけられることもあります。いずれにせよ、密教の修行者の理想像にほかなりません。密教は金剛乗ともいわれますが、その意味は、宗祖ツォンカパ大師によれば「方便と智慧が分かち難く結びついた金剛薩の瑜伽」とされています。私たちも、密教の道を目指すなら、金剛薩に習って修行に励まなければなりません。また、金剛薩を本尊に懺悔の修習と念誦を重ねれば、今までの罪過に染まった心を浄化できるといいます。これは、密教の門へ入るために欠かせない修行です。
今回の許可灌頂は、無上瑜伽タントラに基づいて父母尊の金剛薩を本尊とするもので、チベット密教の実践の基礎を固めるという趣旨です。

会場
チベット仏教普及協会<ポタラ・カレッジ>東京センター

ナーガールジュナ『出世間賛』の講伝

日時
2012年10月10日(水) 午後6時〜9時

受法費
受法費:正会員・賛助会員4,000円/準会員4,500円/一般5,000円

内容
『出世間賛』は、インドの大聖者ナーガールジュナ(龍樹)がお釈迦様の教えの素晴らしさを礼賛した偈頌の一つです。特に、空性を直観的に体得した出世間の三昧の重要性を強調する点に特色があるといえます。ダライ・ラマ法王も、今年1月のブッダガヤに於ける「カーラチャクラ」大灌頂の前行御法話として、この『出世間賛』を講伝なさっています。
今回は、その法王の信任厚い大阿闍梨チャト・リンポチェ師から日本で講伝を受けられるという、とても貴重な機会です。短い偈頌ですから、3時間ほどの講伝で、十分に内容を御説明いただけると思います。中観哲学と聖者の三昧に関心のある方には、特にお奨めです。

会場
チベット仏教普及協会<ポタラ・カレッジ>東京センター

金剛摧破の許可灌頂

【一般向の内容です】
日時
2012年10月11日(木)午後6時〜9時

受法費
受法費:正会員・賛助会員10,000円/準会員11,000円/一般13,000円 【一般向の内容です】

内容
邪気や不浄を祓ってくださる本尊として知られている「金剛摧破(ドルジェ・ナムジョン)」の許可灌頂です。灌頂法儀の後、もし時間が余れば、金剛摧破による浄化の儀式を厳修していただけるかもしれません。
※ 初日の朝から許可灌頂終了まで、肉、魚介類、卵、ニンニクや長ネギなどを口にしないように気をつけてください(乳製品は可)。

会場
チベット仏教普及協会<ポタラ・カレッジ>東京センター

不動明王の大灌頂

日時
2012年10月13日(土)午後2時〜5時・14日(日)午後2時〜6時

受法費
受法費:正会員・賛助会員18,000円/準会員19,500円/一般23,000円 

内容
「不動明王」は、日本の密教で、大日如来の教令輪身として非常に重要視されている本尊です。チベット密教でも、「カダム宝冊子」四尊の一つ、或は十忿怒明王の一尊に数えられるなど、大切な役割りを果たしています。今回の灌頂は、二日間を要するもので、所作タントラに基づく完全な大灌頂として授けていただきます。これを受法しておくことにより、今後所作タントラの様々な許可灌頂を受たとき、いずれも本尊瑜伽として実修できる資格を具えることになります。 内容的には、今回の一連の伝授の中で、一般向けのものです。まじめな信心さえあれば、予備知識や経験の有無を問わず、どなたでも受法できます。大阿闍梨チャト・リンポチェ師御自身も、「この不動明王の大灌頂は、初心者も含め、出来るだけ多くの人に参加して欲しい」とおっしゃっていました。
※ 初日の朝から許可灌頂終了まで、肉、魚介類、卵、ニンニクや長ネギなどを口にしないように気をつけてください(乳製品は可)。

会場
チベット仏教普及協会<ポタラ・カレッジ>東京センター

大阿闍梨チャト・リンポチェ師の略歴

1954年、チベット本土に生まれる。3才のとき、チャト bya doリンポチェの転生霊童として認定される。インドへ亡命後、セラ寺で学修し、ゲシェー・ララムパという最高の学位を取得。ギュトゥー寺で密教の学修を積み、'97年にナムギェル寺僧院長となる。顕密両教に精通した碩学で、特に瑜伽タントラの事相に関しては、現代チベット仏教界随一の専門家として有名。2003年7月、'06年5月、'07年9〜10月、ポタラ・カレッジ東京センターにて「金剛界法」の伝授や『真言道次第広論』瑜伽タントラ品の講伝、観自在父母尊の許可灌頂、馬頭観音の大灌頂などを授ける。ナムギェル寺は、ダライ・ラマ法王直属の僧院として、かつてはラサのポタラ宮内に置かれ、今日ではダラムサラの法王仮宮殿に隣接して建立されている。その僧院長は、本会宗教・学術顧問のキャプジェ・ロチュー・リンポチェ猊下もお務めになった要職である。 ※ 今回の伝授は、全てチベット語で行ないます。ポタラ・カレッジ主任講師のクンチョック・シタル師が、日本語への通訳を担当します。英語への通訳はありませんので、あらかじめ御承知ください。

灌頂について

灌頂とは、密教の秘密を説き明かし、修行へ入る許可を与えることです。 実際には儀式の形をとって行なわれますが、その本当の意味は、教理と実践法の伝授にほかなりません。 密教の修行の特長は、本尊瑜伽、つまり修行者自身が本尊と一体化する瞑想法です。現実には普通の人間である私たちが、本尊瑜伽を実践するためには、正しい教えの流れを受け継いだ阿闍梨(ラマ)から灌頂を受け、仏縁を結ばなければなりません。こうして授かる祝福を「加持」といい、それを伴ってこそ本尊瑜伽を成就する道が開けるのです。もちろん、灌頂を受けて本尊瑜伽の修行を始めたからといって、実際にすぐ本尊の境地を得られるわけではありません。しかし、修行の結果を先取りして瞑想を繰り返す密教の実践を通じて、本来ならば何千回、何万回と生まれ代わりを繰り返して修行を続けた果てに得られる仏陀の覚りを、より早く実現することができるのです。チベット密教では、同一内容の灌頂を何度も受法することは、その教えをさらに深く体得し、本尊との縁を強めるために大変有効だとされています。事実そのようにすれば、灌頂法儀の中で阿闍梨の指示に従って観想を展開するとき、瞑想体験が確実に深 まったと実感できます。また、菩薩戒や三昧耶戒の破戒を懴悔して灌頂を受け直せば、これまでの罪過を浄化できるといいます。ですから、過去に同じ本尊の灌頂を受けたことのある方も、今回改めて受法なさることを是非お勧めします。

受法の注意事項

1.灌頂は、チベット密教の中でも最も重要かつ神聖な宗教儀式です。その点を御配慮のうえ、まじめな信心と正しい動機に基づいて受法してください。大阿闍梨に対しては敬意をもって接するよう、常に心がけてください。

2.事前のお申し込み無しでの御参加は、堅くお断り致します。必ず予約が必要です。

3.遅刻しないよう、気をつけてください。特に、灌頂での遅刻が習慣化している方は、是非改めてください。

4.御自分がお座りになるための座具(小さめの座布団など)を御持参ください。大きな座布団は、広さに限りある会場で大きなスペースを占有し、他の方々の迷惑となるので御遠慮ください。

5.狭い場所に長く座るので、楽な服装でおいでください。大きな荷物は、受付にお預け願います。

6.会場内でのビデオ撮影は、御遠慮ください。許可灌頂法儀中は、写真撮影と録音もしないでください。

7.仏画や経典類を、会場の床面に直接置かないようにしてください。それらを踏んだり跨いだりしないよう、気をつけましょう。また、他の方が踏んだり跨いだりしないよう、置き方に気をつけてください。

8.会場内のお手洗いは、一つしかありません。休憩時間中は、外部のお手洗いを御利用になるようお願いします(身体の不自由な方を除く)。

受法申込方法

灌頂や法話などの受法を御希望の方は、A、Bいずれかの方法でお申し込みください。

A.ポタラ・カレッジ東京センターの窓口

備えつけの「受法申込書」に御記入のうえ、所定の受法費を添えてお申し込みください。 原則毎日午後1時から7時まで受け付けます(月曜は休み)

B.電話による仮予約と振込

1.まずポタラ・カレッジ東京センター(TEL.03-3251-4090)へ、電話でお申し込みください。 原則毎日午後1時から7時まで受け付けます(月曜は休み) その際、貴方の御氏名、電話番号、会員区分、受法を希望する日をはっきりお伝えください。当方で予約状況を調べ、空きがあればその段階で仮予約となります。

2.電話による仮予約の後、所定の受法費を御送金ください。仮予約の翌日から起算して6日以内(当該の灌頂・法話の前日まで6日に満たないときは、灌頂・法話の前日まで)に入金を確認できない場合、仮予約は無効となります。入金確認の通知は特に差し上げませんので、金融機関の領収書等を保存しておいてください。裏面の「受法申込書」は、お早めに東京センターへ郵送・ファクス等で御提出願います。

送金先
三菱東京UFJ銀行 神田駅前支店(店番010) 普通預金 2405078    チベット仏教普及協会 会長 ソナムギャルツェン権田

御注意
1.仮予約は、電話でお願いします。ファクス、郵便、Eメールでは、予約状況を即答できません。
2.必ず仮予約してから御送金ください。既に満員となっている場合もあり得ます。
3.御送金は、銀行振込(電信扱)を御利用ください。それが困難な場合は、郵便振替(00170-9-29701 チベット仏教普及協会)でお願いします。
4.ATMを御利用の場合、貴方の御氏名を入力すべき箇所で「チベット仏教普及協会」の名称を誤まって入力なさる方が相当数おられます。送金者の判別ができませんので、十分御注意ください。
5.一旦納付された受法費は、御本人の都合で参加できなくなっても返却致しません。

★ 会費が未納となっている場合は、会員としての取扱いができませんので、至急納付してください。

 
 
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