このたびチベット仏教普及協会(ポタラ・カレッジ)では、チベット仏教ゲルク派大本山デプン寺ロセルリン学堂の高僧で事相の大家として名高いチャンパ・リンポチェ師をお招きし、平成17年3月17日から4月3日にかけて、密教の灌頂などを授けていただくことになりました。
「ラムリム」中士の護法尊で財神としても霊験あらたかな毘沙門天の許可灌頂など、いずれも稀有な内容のものばかりです。信心と求法心の堅固な方は、「生きとし生けるもの全てのため、速やかに仏陀の覚りを得たい」という正しい動機を確立し、この得難く貴重な機会を有意義に生かしてください!
■前行御法話「心の訓練」の要点
【一般向の内容です】
- 日時
- 3月17日(木)午後6時30分〜8時30分
受法費
- 正会員・賛助会員3,000円/準会員3,500円/一般4,000円
内容
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密教の伝授を受けて修行するためには、その基盤として仏教一般と大乗仏教をよく学び、正しく理解し、そのうえで堅固な信心と殊勝な動機を確立しなければなりません。その眼目となるのが、「生きとし生けるもの全てのため、速やかに仏陀の覚りを得たい」という菩提心です。この菩提心を発して育むためには、利己的な心の在り方を、菩薩の利他心へ転換してゆく必要があります。
今回の「前行御法話」では、菩提心を発して育むための実践的な秘訣「心の訓練−ロジョン」の要点を説明します。大阿闍梨の加持力を伴ってその中身を受持すれば、密教の伝授を受けるのに相応しい心の状態を速やかに実現することができるでしょう。
※ 灌頂を受けない方でも、御法話だけ参加することができます。
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会場
- チベット仏教普及協会<ポタラ・カレッジ>東京センター
■薬師如来の許可灌頂
【一般向の内容です】
- 日時
- 3月23日(水)午後6時〜9時
受法費
- 正会員・賛助会員8,000円/準会員9,000円/一般11,000円
内容
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「薬師如来」は、チベットや中国や日本など、大乗仏教の弘通している地域で広く信仰されており、身体と心の病苦から一切衆生を救済する誓願を立て、東方瑠璃光浄土の教主となった仏陀です。
この許可灌頂を受ければ、薬師如来と仏縁を結び、健康な心身を手中にする御縁を授かることができます。その御利益を、単なる世間の幸福としてだけでなく、大乗仏教の修行のために生かしてゆこう…という心がけで受法するならば、大変素晴らしい結果に結びづくはずです。
なお、この薬師如来の許可灌頂は、今回の一連の灌頂の中で、比較的一般向のものです。参加の条件や受法後の修行の義務など、特に制約はありません。まじめな信心さえあれば−予備知識や経験の有無を問わず−どなたでも受法できます。
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会場
- チベット仏教普及協会<ポタラ・カレッジ>東京センター
■金剛サッタ父母尊の許可灌頂
【比較的一般向の内容です】
- 日時
- 3月24日(木)午後6時〜9時
受法費
- 正会員・賛助会員8,000円/準会員9,000円/一般11,000円
内容
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「金剛サッタ」は、密教の菩薩の上首、つまり密教行者の理想像にほかなりません。密教は「金剛乗」ともいわれますが、その意味は、ツォンカパ大師によれば「方便と智慧が分かち難く結びついた金剛サッタの瑜伽」とされています。
私たちも、密教の道を目指すなら、金剛サッタに習って修行に励まなければなりません。金剛サッタの許可灌頂は、まさに、自ら密教修行者としての自覚を得るためのものです。
また、金剛サッタを本尊に懴悔の修習を重ねれば、今までの罪過に染まった心を浄化できるといいます。これは、密教の門へ入るために、欠かせない修行です。今回の許可灌頂は、無上瑜伽タントラに基づいて父母尊の金剛サッタを本尊とするもので、チベット密教の本格的な実践の基礎を固めるという趣旨です。
会場
- チベット仏教普及協会<ポタラ・カレッジ>東京センター
■毘沙門天の許可灌頂
【比較的一般向の内容です】
- 日時
- 3月29日(火)午後6時〜9時
受法費
- 正会員・賛助会員8,000円/準会員9,000円/一般11,000円
内容
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「毘沙門天(多聞天)」は、四天王衆天の護法善神として須弥山を守護し、特に「ラムリム」の伝統では中士の護法尊と位置づけられ、また一般的には「ザンバラ神」との関連から財神として崇拝されています。
「護法尊」とは、仏法と修行者を守り抜くため、固い誓いを立てた天のことです。ある意味では、私たち人間世界に身近な存在ともいえるでしょう。それだけに、正統でないものを護法尊として拝むと、非常に危険な場合もあります。こうした点からも、この許可灌頂の意味を考える必要があります。
毘沙門天のように、明らかに正統かつ強力な護法尊としっかり縁を結んでおくならば、これから末長く安心してチベット密教の実践に取り組んでゆけるでしょう。また、財神の御利益として「事業興隆・商売繁盛」なども期待できますが、それを仏道修行のために生かしてゆこう…という心がけが大切です。
会場
- チベット仏教普及協会<ポタラ・カレッジ>東京センター
■阿弥陀仏(無量寿)の長寿灌頂
【一般向の内容です】
- 日時
- 4月3日(日)午前9時〜10時
受法費
- 正会員・賛助会員8,000円/準会員9,000円/一般11,000円
内容
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長寿の本尊である無量寿(阿弥陀仏)と仏縁を結び、幸せで有意義な人生を実現するための法儀です。私たちが人間として生まれ、仏陀の教えと出会い、中でも稀有な密教を受法して修行することができるというのは、極めて得難い貴重な機会です。そのように大切なこの一生を、悔いの残る形で終わらせてしまわないためにも、できるだけ長寿を祈り、これからの人生を有意義に過ごすことが肝要です。
チベット密教の秘法で長寿の条件を揃えるという、この素晴らしい法儀に、多くの皆様がお誘い合わせのうえ御参加いただければ幸いです。
なおこの長寿灌頂は、今回の一連のプログラムの中で、最も一般向のものであり、まじめな信心さえあれば−予備知識や経験の有無を問わず−どなたでも受法できます。
会場
- チベット仏教普及協会<ポタラ・カレッジ>東京センター
[ 灌頂について ]
灌頂とは、密教の秘密を説き明かし、修行へ入る許可を与えることです。実際には儀式の形をとって行なわれますが、その本当の意味は、教理と実践法の伝授にほかなりません。
密教の修行の特長は、本尊瑜伽、つまり修行者自身が本尊と一体化する瞑想法です。現実には普通の人間である私たちが、本尊瑜伽を実践するためには、正しい教えの流れを受け継いだ阿闍梨(ラマ)から灌頂を受け、仏縁を結ばなければなりません。こうして授かる祝福を「加持」といい、それを伴ってこそ本尊瑜伽を成就する道が開けるのです。
もちろん、灌頂を受けて本尊瑜伽の修行を始めたからといって、実際にすぐ本尊の境地を得られるわけではありません。しかし、修行の結果を先取りして瞑想を繰り返す密教の実践を通じて、本来ならば何千回、何万回と生まれ代わりを繰り返して修行を続けた果てに得られる仏陀の覚りを、より早く実現することができるのです。
チベット密教では、同一内容の灌頂を何度も受法することは、その教えをさらに深く体得し、本尊との縁を強めるために大変有効だとされています。事実そのようにすれば、灌頂法儀の中で阿闍梨の指示に従って観想を展開するとき、瞑想体験が確実に深まったと実感できます。
また、菩薩戒や三昧耶戒の破戒を懴悔して灌頂を受け直せば、これまでの罪過を浄化できるといいます。ですから、過去に同じ本尊の灌頂を受けたことのある方も、今回改めて受法なさることを是非お勧めします。
[ 伝授等に御参加の際の注意事項 ]
- 1.灌頂は、チベット密教の中でも最も重要かつ神聖な宗教儀式です。その点を御配慮のうえ、まじめな信心と正しい動機に基づいて受法してください。阿闍梨に対しては敬意をもって接するよう、常に心がけてください。
- 2. 事前のお申し込みなしでの御参加は、堅くお断り致します。必ず予約が必要です。
- 3.遅刻しないよう、気をつけてください。特に、灌頂での遅刻が習慣化している方は、是非改めてください。
- 4.御自分がお座りになるための座具(小さめの座布団など)を御持参ください。大きな座布団は、広さに限りある会場で大きなスペースを占有し、他の方々の迷惑となるので御遠慮ください。
- 5.座りやすい楽な服装でおいでください。大きな荷物は、受付にお預け願います。
- 6.会場内でのビデオ撮影は、御遠慮ください。また灌頂法儀中は、写真撮影と録音も控えてください。
[ 受法申込方法 ]
灌頂や法話などの受法を御希望の方は、A、Bいずれかの方法でお申し込みください。
A.ポタラ・カレッジ東京センターの窓口
備えつけの「受法申込書」に御記入のうえ、所定の受法費を添えてお申し込みください。原則毎日午前11時から午後7時まで受け付けます(月曜は休み)。
B.電話による仮予約と振込
1.まずポタラ・カレッジ東京センター(TEL.03-3251-4090)へ、電話でお申し込みください。毎日午前11時から午後7時まで受け付けます(月曜は休み)。
その際、貴方の御氏名、電話番号、会員区分、受法を希望する日をはっきりお伝えください。当方で予約状況を調べ、空きがあればその段階で仮予約となります。
2.電話による仮予約の後、所定の受法費を御送金ください。
仮予約の翌日から起算して5日以内(当該の灌頂・法話の前日まで6日に満たないときは、灌頂・法話の前日まで)に入金を確認できない場合、仮予約は無効となります。入金確認の通知は特に差し上げませんので、金融機関の領収書等を保存しておいてください。「受法申込書」用紙は、当方から郵送・ファクスしますので、記入のうえ折り返し御返送願います。
送金先 : 受付は終了しました。
御注意
1.仮予約は、必ず電話でお願いします。ファクス、郵便、Eメールでは、予約状況を即答できません。
2.必ず仮予約してから御送金ください。既に満員となっている場合もあり得ます。
3.御送金は、銀行振込(電信扱)を御利用ください。それが困難な場合は、現金書留でお願いします。
4.ATMを御利用の場合、貴方の御氏名を入力すべき箇所で「ポタラ・カレッジ」の名称を誤まって入力なさる方が相当数おられます。御送金者の判別ができませんので、十分御注意ください。
5.一旦納付された受法費は、御本人の都合で参加できなくなっても返却致しません。満員になった段階で、受け付けを締め切らせていただきます。
上記A、Bいずれの方法とも、2月中はポタラ・カレッジの会員に限って受け付けます。
会員以外の方は、3月1日から受け付けを行ないます。
満員になった段階で、受け付けを締め切らせていただきます。
★ 会費が未納となっている場合は、会員としての取扱いができませんので、至急納付してください。
[ 大阿闍梨チャンパ・リンポチェ師の略歴 ]
1936年、チベット本土カム地方に生まれる。3歳で転生活仏と認定され、仏門に入る。15歳のとき、仏教の蘊奥を窮めるためにラサの都へ赴き、ゲルク派の大本山デプン寺ロセルリン学堂に入門。仏教論理学、般若学、中観学、阿毘達磨、律学などを学ぶ。
1959年、ダライ・ラマ14世法王の後を慕ってインドへ亡命。南インドのカルナタカ州ムンゴットに再建されたデプン寺ロセルリン学堂で学問と修行を深め、1978年に「ゲシェー・ララムパ」という最高位の仏教哲学博士号を取得。ダライ・ラマ法王の師僧にあたる先代リン・リンポチェ大師に仕える傍ら、インドとネパールの亡命チベット人社会を巡錫し、灌頂や修法を通じて人々の教化と救済活動に尽力する。
今日のチベット仏教界にあって、数少ない密教事相の大家として有名。
1999年5月、チベット仏教普及協会の招聘により来日し、「ポタラ・カレッジ−チベット密教芸術祭」を指導・監督。2000年11〜12月と'03年3〜4月にも本会の招聘で来日し、ヤマーンタカ十三尊と一尊の大灌頂や成就法伝授、タムチェン・チュギェルの許可灌頂、金剛瑜伽女の加持灌頂と成就法伝授、チッタマニターラーの灌頂などを、東京センター、京都随心院、広島教室で厳修。
深遠な内容に踏み込んだ解説を交えつつ、受者を密教の心髄へ優しく巧みに導く法儀の進め方は、長年の実践経験をもつ大阿闍梨ならではもの。
※ 今回の伝授は、全てチベット語で行ないます。ポタラ・カレッジ主任講師のクンチョック・シタル師が、日本語への通訳を担当します。英語による通訳はありませんので、あらかじめ御承知ください。
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