●仏教の基礎学
        − 倶舎論

担当
クンチョック・シタル
会場
東京センター

受講料

B.継続して本格的に学べるコース(コース方式)
 ※原則として会員のみ受講できます。
  なるべくお早めに受講申込書を提出してください。
  未入会の方は、併せて入会手続きもお願いします。
36,000円/6ヶ月
日時

木曜 午後6時30分〜8時
10月23日開講 6ヶ月コース 2004年3月末まで

 

 ヴァスバンドゥ(世親)の『阿毘達磨倶舎論』は、インド仏教四学派の中で説一切有部や経量 部の説をもとに仏教の基礎学をまとめた大論書で、チベット仏教でも日本仏教でも重視されています。

 例えば、チベットの僧院教育で最初に学ぶ「ドゥータ」という入門課程も、この『倶舎論』などを一つの拠りどころにしています。それゆえ、『倶舎論』をよく学ぶならば、チベットと日本双方の仏教に共通 する論議の土台について、正確な理解を打ち立てられるのです。

 本コースでは、主としてダライ・ラマ1世の注釈に準拠し、チム・ジャンペルヤン注なども参照しつつ、『倶舎論』を第二章「分別 根品」から順次解説してゆきます。その中では、心とその働き(心・心所)を 分析し、特に煩悩と善心について考察を深めます。また、原因と結果 と条件(六因・五果・四縁)の 関係性についても、詳細な検討を加えます。

 これらの内容は、仏教の実践面に直結する大切な要素です部派仏教の阿毘達磨哲学という枠組みの論議に終始するのではなく、大乗仏教や密教を修行するための 基礎学という点に重点を置き、できるだけ平易な説明を心がけるつもりです。